本章名は,1節の語にちなみ名付けられる。マッカ中期の初めころの啓示であある。真理は破れることなく,必ず勝利を収める。それで現世の生活において,外見の偽りに惑わされてはならないことが,来世に関する論議により教えられる。
慈悲あまねく慈愛深きアッラーの御名において。 確かな真実が何であるかを,あなたに理解させるものは何か。
3 サムードとアード(の民)は,突然来る災厄を虚偽であるとした。
4 7夜8日にわたり,かれらに対し絶え間なく(嵐が)襲い,それで朽ちたナツメヤシの木のように,(凡ての)民がそこに倒れているのを,あなたは見たであろう。
7 それであなたは,かれらの中,誰か残っている者を見るのか。
8 またフィルアウンやかれ以前の者や滅ぼされた諸都市(の民)も,罪を犯していた。
9 かれらは主の使徒に従わないので,かれは猛烈な懲罰でかれらを処罰した。
10 大水のとき,われが方舟であなたがたを連んだのは,
11 それをあなたがたへの数訓とさせ,注意深い耳がそれを(聞いて)記憶に留めるためである。
12 大地や山々は持ち上げられ,一撃で粉々に砕かれ,
14 また大空は千々に裂ける。天が脆く弱い日であろう。
16 天使たちは,その(天の)端々におり,その日,8人(の天使)がかれらの上に,あなたの主の玉座を担うてあろう。
17 その日あなたがたは(審判のため)みな(剥?)き出しにされ何一つとして隠しおおせないであろう。
18 それで右手にその(行状)記を渡される者は言う。「ここに(来て),あなたがたはわたしの(行状)記を読め。」
19 「いずれわたし(信者)の清算(審判)に合うことが,本当に分っていた。」
20 「あなたがたは,過ぎ去った日(現世)で行った(善行の)ために,満悦して食べ,且つ飲め。」(と言われよう)。
24 だが左手にその(行状)記を渡される者は言う。「ああ,わたしの(行状)記が渡さオになかったならば」
25 「わたしは自分の清算が,どんなものであるかを知らなかった。」
26 ああ,その(死)が(わたしの)終末であったならば,
27 (だが厳命が下ろう。)「かれを捕えて,縛れ。」
30 これは詩人の言葉ではない。だがあなたがたは,ほとんど信じない。
41 また,占い師の言葉でもない。しかしあなたがたはほとんど気にもしない。
42 もしかれ(使徒)が,われに関して何らかの言葉を捏造するならば,
44 あなたがたの中,誰一人,かれを守ってやれないのである。
47 われはあなたがたの中,(それを)拒否する者を知る。
49 本当にこの(クルアーン)は,不信者にとっては悲しみ(の種)であろう。
50 だから至大なる御方,あなたの主の御名を讃えなさい。
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