本章は,第2節にある語にちなみ消息章と名付けられる。前章と同じくマッカの初期の,76章に近いころの啓示とされる。悪が克服されて,自ら善に向かう場合は,善性に移行することに対する,アッラーの愛護は格別こまやかなことがいわれる。それでその意志のある者は,主の御加護を請い願うよう教えられる。
慈悲あまねく慈愛深きアッラーの御名において。 またわれは,あなたがたの上に堅固に7層(の天)を打ち建て,
12 その日,ラッパが吹かれるとあなたがたは群をなして出て来る。
18 そこで涼しさも味わえず,(どんな)飲物もない,
24 本当にかれらは,(その行いに対する)清算を希望しないでいた。
27 またかれらはわが印を嘘であると言って,強く拒否した。
28 だからあなたがたは(自分の行いの結果を)味わえ。われは懲罰を増加するばかりである。
30 本当に主を畏れる者には,安全な場所(楽園)がある。
31 これらはあなたの主からの報奨,賜物の決算である。
36 天と地,そしてその間の凡てのものの主,慈悲深き御方(からの賜物であり),誰もかれに語りかけることは出来ない。
37 聖霊と天使たちが,整列して立つ日,慈悲深き御方から御許しを得て正しいことを言う者以外には,誰も口をきくことが出来ない。
38 それは真実の日である。だから誰でも望む者は,主の御許に戻るがいい。
39 本当にわれは,懲罰が近いと,あなたがたに警告した。その日,人は,自分の両方の手が前もって行ったもの(所業)を見るであろう。不信者は,「ああ,情けない,わたしが塵であったならば。」と言うであろう。
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